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相変わらず顔や首のアレルギー(湿疹)が治らず、さらには疲れやすくなり、めまいや頭痛がしたりなど体調もイマイチよくないので、知人の紹介で病院に行ってみたところ、
「立派な更年期障害です」
太鼓判を押されてしまった。湿疹もめまいも頭痛も、すべて更年期障害の「証拠」らしい。
私は現在44歳で、まだ更年期にはちょっと早いかなという年齢なのだが、若くして始まってしまったせいで、毒素が体の中をびゅんびゅん駆け回っていて、いろんな症状となって表に出ているとのこと。
そう言えば、ここ2年くらい前からやたら汗をかくわ、むくみもひどいわだったのは、更年期の予兆だったんだなぁ。
でもまぁ、いずれは来るものだし、そんなに重病なわけでもないから、大したショックは感じていない。ショックを感じないどころか、私にとっては妙に新鮮だったりするもんで、会う人会う人に、
「いやぁ、更年期障害だって言われちゃったよー」
と言いふらしている。
あまりにもみんなに言うもんだから、このあいだなど私のホームページ制作を手伝ってくれているモロハシさんに、
「出たっ! 及川さん自慢の更年期障害!」
まるで細木和子の指輪のような見せびらかし方をしているみたいだ。
しかし時には更年期障害だということを告げた途端、「えっ!」っという感じで絶句されて、
「お気の毒に…。どうかお気を落とさないで…」
ものすごく真摯に受けとめ、本気で慰めてくれる人もいる。
私自身は自分が更年期障害だと聞いた途端、おおこれが噂の更年期ってやつか、だったら私ってすっごく軽くてラッキー!、と思っていたのに。また、何でもかんでもマイ・ブームにしたがる私だから、その話題を持ち出さずにはいられないってのもある。
今や更年期障害は私の心のペットみたいなものなのだ。
だけど、そんな呑気なことばかり言っていると、もう何年も更年期で苦しんでいる人に、
「更年期障害はただじゃすまないからね。覚悟しておいた方がいいわよ」
と脅されたりもする。
何もそんな意地悪を言わなくていいじゃんと思うのだが、人につい意地悪になってしまうのも、これもまた更年期障害の特徴なのだろう。
私はすごい小心で心配性のくせに、あきらめが早く、また立ち直りも早い。人生に対してどうでもいいやと考えているようなところも多々あるので、わりと不意のトラブルとか環境の変化にも強かったりする。
病気だと判断されてしまえば、その病気を受けとめる以外に方法はないと思っているから、あっさりと更年期障害も受けとめられた。
しかし、世の中にはそういう人間ばかりではないみたいだ。特に自分が「まだ若い」と思っているような人たちは。
たとえば、以前よりたくさん汗をかくようになったとか、首から上はのぼせているのに手足は冷えているとかは、更年期障害の典型的な症状らしい。で、あなたにはそういうことはないかと訊くと、確かにそういうときもあるけど、でも…と口ごもって、
「私はまだそんな年じゃないもん!」
えらい勢いで否定にかかる。額や首筋は汗でびっしょり、なのにである。
こういう人を見ていると、老いが如実に訪れたとき、さぞかしつらい思いをするんじゃないだろうかと思ってしまう。
むしろ更年期障害なんだ、ストレスなんだと認めてあげた方が、自分自身も楽になれるんだけどなぁ。
私なんて医者に更年期障害と言われたのをこれ幸いに、仕事をしたくないのも、何もかも途中で放り投げてしまうのも、ずっと寝てばっかりいたいのも、すべて更年期障害のせいにしている。
ついでに、ひがみっぽくなったのも、皮肉を言いたくなるもの、人の幸せが憎いのも、全部更年期障害だからである。
ズボラに、かつ根性悪く生きていても、自分の中にそのエクスキューズがあるって、とても嬉しいことだ。少なくともあと10年くらいはこの理由を使えるしね。
しめしめと思う及川である。
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