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2004年6月11日(金)
27.霊感ってナニ?

 私には霊感がない。さらには勘も悪い。私の第六感はとにかく当たらないので有名だ。もちろん超脳力だって全然ない。
 しかし、世の中には「見えないものが見えちゃう」人っていっぱいいるみたいだ。私は見えないままでいいけどね。

 特に音楽業界なんていう、感性とひらめきを大事にする(ほんとか?)ような世界にいる人は、いわゆる「フツーの人」にはない能力を持っている人たちも多い。
「あそこのソファーのところに女の子がいるよ」
 いきなりそんなことを言われたって。
「昨日、お友達の家に行ったら、そこにずーっといるおばあさんの霊がついてきちゃって・・・・」
 早いこと追い返しなはれ。
「あっ、いま私の体を何かが通り抜けた!」
 知らーん!

 何か言われても、私には見えないし感じないから「はい。気のせい、気のせい」で終わりにしちゃうんだけど、終わりにできない人たちは不幸なのか、それとも自分は人とは違うんだっていう優越感があるのか。
 うちの母親がよく「死んだ人間より生きている人間の方が恐い」と言うのだが、それと同じで、死んだ人間より生きている人間の方が面白いと、私は思う。
 生きている人間でも、心というものはいつも見えなくて、同じ見えないものでも霊魂とか神様とかよりも、人の心の方がずっと複雑で欲も深くて面白い。

 また、私は前世や後生といったものも信じていない。
 よく本や人の話の中で耳にするのだが、 
「ほんとの世界は実は自分が生まれる前や死後にあって、この世こそ幻なんじゃないか」
 だから、生きている今を大事にすれば、きっと『あの世』に行っていい想いができるよと。さらには、現世できちんと修行をすれば、幸せな生まれ変わりができるよとか、何とかかんとか。
 な〜るほど。つまりは優しくなれ、人のために何かしろ、そして、日々感謝しながら生きろ、ってことだな。
 わかる! わかるけど、無理だ。

 私は前世がカッパでいい。なんなら後生もカッパでいい。自分という意識が生きている今が幸せであれば。
 だって、前世も後生も自分の意識ではわからないもの。
 魂は死なずに永遠に生き続けると言うけれど、意識というものはあくまで現世のものである。

「私は前世では南の島のお姫様だったの」
「あらっ、私なんて中国の有名な踊り子だったって言われたわよ」
 そういう会話を聞いていると、だから何なんだよと言いたくなってしまう。前世を自慢したって、今の自分が尊敬されるわけじゃないだろう。
 たとえ、仮に前世や後生があったとしても、自分の意志や力で変えていける現世の方が私には大事だ。
 見えないものにこだわって、今『姿かたち』として在る自分を見失いたくはない。
 同じような理由で、宇宙人もよくわからない。いるのかいないのか、どっちにしたって私にはさほど重要ではない。宇宙人みたいに話が通じない、というような人ならたくさん知ってはいるが。また、外国人のように日本語が通じない人、というのもたくさん知っている。

 超現実主義の私としては、いわゆる精神世界系の人たちにはどうも胡散臭いものを感じてしまうだけだ。
「あんたにはぁ〜、悪霊がついてお〜るぅ」
 そんなことを言って騙して、印鑑や壺や五重の塔みたいな置物を売りつける、というイメージがあるからだろうか。
 まぁもちろんそんなのばかりではなく、真面目に「見えないもの」と取り組んでいる人たちもいるんだろうけどさ。

 ちなみに、私は宗教の勧誘にすら遭ったことはない。運勢を占ってあげるよと言われ、ホイホイついていってのにも関わらず、だ。みんな占いだけをしてくれて、さっさとお帰りになってしまう。占いを元に何かを売りつけられた、という経験もないなぁ。
 そういうことを友人に言ったら、
「宗教なんかは普通、真面目で純粋な人にだけ声をかけるんだよ」
 宗教にも催眠術にも「真面目で純粋じゃない」と判断されてしまった及川である。
 しかし、何なんだろうなぁ、霊感って。




 
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