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小学校の頃は、勉強ができるとかスポーツ万能だとか、そんなことで「オトコ」としての価値を量られていたのが、ある程度の年齢になると、ハンサムだとかカッコいいとか、それでモテるモテないが決まっていく。
しかし、表面上の良さだけで「イケメン」と呼んでもらえるのは、たいてい30歳過ぎくらいまで。そのうち髪は薄くなり、腹はぽっこり出てくる。結局は金持っているヤツや面白いことを言えるヤツに負けるってわけだ。
私の周り、まぁほとんどが私と同世代か、少し年上・年下が多いのだが、ほんとに40歳くらいを境にして、いいオトコとそうでないのにキレイに分かれる。
それは禿げてるとか中年太りになったとか、見た目は案外関係ない。極端な話、ブオトコであるのにいいオトコ、というのが50歳を目前にして生まれたりするんだなぁ。
「男の値打ちは見た目だけじゃない」
そんなキャッチ・コピーのとおり、やっぱり男って中身も大事なんだなぁと、しみじみ思うわけである。ただし、中身の良さが表面に出てくるのは、やっぱり40歳をとうに過ぎてからだけどね。
逆に、かつて美青年と呼ばれた男が、その面影は残しているのだけど、妙に生活に疲れたオヤジに成り下がったりする。それとはまた逆に、すごーくバカなんだけど、いいオトコってのも存在するし。
いったい人生の何が、その人をいいオトコにするのだろう。
ちなみに、及川のいいオトコ・ナンバー3を挙げるとすると、何の迷いもなく、チェ・ゲバラとロバート・キャパ、そしてアフマド・シャー・マスードである。
簡単に説明すると…。チェ・ゲバラは、アルゼンチン生まれの革命家で、キューバのゲリラ指導者である。ロバート・キャパは、20世紀の代表的な戦争カメラマン。アフマド・シャー・マスードは、アフガニスタン北部同盟の司令官だった。3人ともすでにこの世を去っている。また、やはり3人とも「戦場」を駆け抜けてきた人たちである。
戦争を体験してきたから、強靭な精神とほとんど美に近い個性が磨かれたんだ、という短絡的な発想はないにしても、やはり戦場でその精神と個性を培ったのは確かだろう。決して美男子ではないけれど、強烈な「何か」が彼らの顔に出ていると思う。
私にとっては、稀に見るいいオトコたちなのである。
まぁしかし、チェ・ゲバラやキャパやマスードのような男たちは、この日本にいてのほほんと暮らしている限り、日常的にはお目にかかれないのが当たり前。
アンアンか何かで「あなたが選ぶいいオトコ」みたいなアンケートを取れば、それこそ1位はオダギリ・ジョーか木村拓哉、もしくは福山雅治あたりにいくのだろう。
ずいぶん前に、テレビか新聞で「あなたが首相になってもらいたいと思う人」というテーマでリサーチを取ったら、ずいぶん上位にビートたけしや小室哲哉の名前が入っていて、大爆笑させてもらったことがあった。
人が何かを選択するうえで、重要なポイントを占めるのは、あくまで表面と流行り廃り。また、それが平和というもんだ。
オバサマたちがペ・ヨンジュンを愛するのと同様に、チェ・ゲバラやマスード、もっと言えばシャミール・バサエフ(チェチェンの野生司令官。彼もつい最近死んだ)にうっとりするようになったら、日本はおかしくなろうと言うもんだ。それよりもっと変なのは、金正日をいいオトコだと感じてしまうことだろう。
しかし、なぜ韓流タレントが好きかと聞かれた女性が言った、ある一言。
「韓国は徴兵制があるし。だから、日本人に比べてしっかりしていると言うか…。徴兵を体験することで、精神的にも肉体的にも強い感じがする」
韓国の徴兵って、演習だけじゃないの…? なぜ日本の自衛隊員を褒めてあげないんだろうね。
ま、その外見が好きになった男は、つい内面までステキだと思ってしまうってことか。
人の趣味にくだくだ言うつもりはないが、でもいちばん悲しいのは、自分のダンナや恋人がいいオトコだと思えないことなのかも。
チェ・ゲバラやキャパやマスードみたいな男には、めったやたらに出会えない。なんせ「伝説」になってしまうくらいの男たちなんだしね。あるいは、実際に会ったことがないから、よけいにいいオトコ感が募るとも言えよう。
だけど、遠くにいるいいオトコにばかり想いを馳せて、自分にいちばん近い男たちをまるでゴミのように扱っていれば、彼らは自信をなくし、益々へなちょこオヤジになっていくだけ。
40際を過ぎてから、いいオトコとそうでないオトコに分かれてしまうのは、もしかしたら妻や恋人にもその責任があるのかもしれないな。
また、いいオトコが愛する女は、いつだっていいオンナだったりするしね。
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