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2005年10月29日(土)
84.パンフ用コピー

 作詞家になる以前は、コピーライターをやっていた及川。しかし、どこでどう話が歪んだのか、
「有能なコピーライターさんだったとお聞きしました」
 広告代理店の人から、そう言われたときにはビックリ。
 コピーで身を立てられなかったから、作詞家になったんじゃん。威張って言いきれるが、私にはコピーの才能は全然ないのである。エヘン。
 とにかく仕事の早さだけが取り柄で、内容はスカスカ。遅刻に早退、さらには中抜け(してレコード会社に詞の売り込みに行っていた)しまくりで、勤務態度もめちゃくちゃ悪かった。

 だけど、「もとコピーライター」という肩書きが利いているのか、作詞家になって以降も時々,アーティストのプロモーション用パンフレットやCDのライナーノーツなどの依頼がある。
 本業作詞家が片手間に書いたコピーと見なされるから、もちろんギャラは安いんだけどね。
 てなわけで(どんなわけだ?)、今までに書いたコピーの中からいくつかを披露してみたいと思う。

大地真央/もっと近くで聴いてみて
 たとえば100年後。今生きている命の殆どはこの世界に存在しないでし ょう。でも、今生きている私たちが生んだ言葉やメロディーたちが、未来でも元気に駆けまわっているとしたら…。そんな奇跡は、ちょっと素敵なことかもしれない。なんて話を真央さんとしながら、このアルバムが出来上がりました。
 流れる時の中でも変わらないものは何だろう? 歴史を作るものは何だろう? そう、答えはきっとひとつ…「心」。
 そんな想いを込めて『Mindage(マインダージ)』と名付けたアルバム。心の世代、とでも訳しましょうか。さまざまな心を持った女たちが主役として歌の中に登場します。そして、言葉やメロディーだけでは表現しきれなかった女たちの心に、真央さんが鮮やかに命を吹き込んでくれました。
 ちょうど真央さんの25周年に当たる今年。記念ともなるべきアルバムを、一緒に作れたことに感謝しています。
 残すためだけにはない「今」の心は、永遠をつくりだす奇跡を秘めています。だけど、大地真央という伝説が未来を駆けめぐるのは、決して奇跡ではないと予感するのです。
※ アルバム『Mindage』/ライナーノーツ

澤地美欧/まっさらな人
澤地美欧の歌声を初めて聴いたとき、とても艶やかで伸びのある素直な声、それに歌い方だと思った。ともすれば「クセのなさ」ともとれるほど、自分をまっさらにして歌う人だと感じた。
 今の音楽業界、アーティストたちはとかく「らしさ」にこだわり、アクの強さをこれでもかというくらいに全面に押し出そうとする。その中で、これだけ素直にひとつの歌を表現しようとする彼女は、むしろ珍しいタイプと言っていいのかもしれない。
 実際、澤地美欧本人に会ってみると、歌声のイメージどおり、のびやかな肢体とまっすぐな瞳を持ち、そしてまるで自分に言いきかすかのように一言一言をかみしめながら喋る、そんな女性だった。言葉少ない人だと感じたのは、たぶん私に対して人見知りをしていたのかもしれない。でも、短い時間、他愛のない会話の中にも「本当のことしか言いたくない」とでもいうような、はっきりとした彼女の意志を感じた。
 1991年度準ミス・ユニバース日本代表という肩書きもさることながら、その経歴を見てみると、クラシックバレエから始まって、ジャズダンス、タップダンス、シャンソン、演劇ととにかく多才である。
「興味のあることすべてチャレンジしていきたい」と語る彼女は、今後は歌を中心としながらドラマや映画、ミュージカルにも挑戦していきたいと、なかなか欲張りである。それはまるで、まだ自分が何者かもわからない、だから追求していきたいという想いにもとれる。言い換えれば、そんな欲張りな気持ちは現代の女性すべてに共通した想いではないだろうか。そして、自分の理想を叶えるため、どんなプレッシャーにも負けない強い意志を持った人間こそが、いずれ人の心にしみる存在になるのだと思う。
「自分自身に素直に生きる」というモットーそのままに、彼女の素直な歌声は、まだ何者にも染まっていない大きな可能性を秘めていると、そう信じたい。
  ※デビューシングル/プロモーション用パンフレット

早坂好恵/選んだのは神様でした
花も嵐も鳥も木もびっくらこいてしまう、強力なアイドルが登場しました。
 その名は早坂好恵。
 そのルックスのよさもさることながら、そんじょそこらにはない持って生まれたタレント性と、隠しておくことができないパワーは、まさに世紀末の芸能界のためにあるもの。大物エンターテイナーになる可能性も十分。とにかく「かわいい!」と一言で言ってしまえない、危険いっぱいの小娘です。
 天に選ばれ、アイドルになるべくしてなった…そういっても過言ではないかもしれません。
 なんだかんだとクラーくなりがちなこの日本列島。1990年、早坂好恵というバクダンは、まるで太陽のごとく、その明るさをあちこちにまき散らしてくれることでしょう。
※ デビュー告知用パンフレット

早坂好恵/この顔に、ドキッcときたら800円
 じゃじゃじゃじゃーん!
 てな具合で、昨年9月5日にファーストビデオ『ビデオの好恵第1巻・マレーシアふたたび』、そして10月24日にファーストシングル『絶対!Part2』をひっさげて、早坂好恵がデビューしてからはや半年が過ぎました。
 そのルックスの良さはもとより、誰にも負けないパワーやインパクトたっぷのラッパヴォイスも、もちろん健在。日本全国津々浦々、相変わらず元気の竜巻で、みんなを「どっひゃー!」と言わせています。
 半年を過ぎた今「この素質はまさしく天性のモノ。うーん、この小娘にはやっぱり何かあるゾ」という予感と期待を覚える人もきっと少なくないはず。単なるアイドルという枠にはまらない、奇跡めいたものを感じさせてくれます。そして、それこそがゲーノー界必須の「イロハ」なのかもしれません。
 2月21日にはセカンドシングル『キミに本命申し上げます』、そしていよいよ3月21日には待望のファーストアルバム『ぎゃふん』が発売されます。
「どこかにいいコはいないかな」なんて、日頃愛を持て余しているあなた! その愛、早坂好恵に決定です。
  ※シングル&アルバム/プロモーション用パンフレット

大竹しのぶ/SEAN
お母さんはいつも優しくあたたかく見つめています。
星のように風のように守っています。
 そして、お母さんも女です。
  未来を生きるショーンくんたちに捧げる愛の歌 
※ アルバム『SEAN』/オビ用コピー

大竹しのぶ/SIOBHAN
優しさも強さも、お母さんという宇宙が作った、限りある永遠の力です。
だけど、お母さんも女です。
  夢を紡ぐシボーンちゃんに捧げる愛の歌 
※ アルバム『SIOBHAN』/オビ用コピー

■白竜/白竜さんのこと
 もともとはシンガーソングライターでありながら、最近は役者としての方
が有名な白竜さん。それも犯罪者やヤクザなどコワイヒト関係の役柄が多いせいか、どうも「おっかない」というイメージが強かった。
 実際にお会いしてみると、テレビや映画で見たとおり目つきは鋭く、無口で、やっぱりなんだかおっかない。でも、予想したよりもうんと素敵なのだ。
 何で素敵かというと、まず妙に若ぶったりしていない。ちゃんとオジサンしているのだ。けれど「オジサンはね…」なんていうふうに訳知り顔をしたりしない。もう若くない、ということを恥じてもいない。とてもピュアに今の自分を楽しんでいるのだ。
 男でも、女でも、きちんと自分の年齢を生きている人はかっこいい。べつに年齢にこだわる必要はないけれど、隠す必要もない。若く見えて嬉しいのは、外見だけでしょう。
 歌もそうだ。その人、その年齢でしか歌えない歌があるのに「ユーザーは若い子が殆どだから」なーんていう理由で、若い子にコビた歌を歌ってしまう。そんな時代や社会や世間に迎合しているだけの歌はつまらない。そのアーティストがどんな存在か、それを借りて、作り手(作詞家もそう)が何を伝えたいかがあってこそ、きっと時代とやらはあとからついてくるのだと思う。
 私は今回、白竜という歌い手を借りて、大人だからこそ我慢する愛と、大人ゆえ我慢できない愛の二つのパターンの詞を書かせてもらった。自分で言うのもなんだが、なかなか色っぽい詞だ。
 この歌を白竜さんはとても素敵に歌ってくれている。それはまさに私が期待した、大人の色っぽさなのだ。静かで激しくて、深い。色っぽいからこそ、よけいストイックな部分が浮き彫りになる。そして、何より嬉しかったのは、そうした「作り手の思い入れ」をきちんと表現し尽くしてくれていることだ。
 どうだっ! 子供には歌えまい。
 ※アルバム『水の中の八月』/プロモーション用パンフレット




 
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