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やっと普段の状態にまで快復したが、実はここのところものすごーく体調が悪かった。特にひどかったのは2週間くらい前にさかのぼった頃。これまでに経験したことがないほどの「地獄の苦しみ」を味わっていたのである。
その理由は「肋間神経痛」。
まず腰がちょっと重かったので、鍼をしに行ったところから話は始まる。
翌日起きると、背中の左側と脇腹に鈍い痛みがある。胃も張っている感じ。まぁ放っておけば治るだろうとそのまま放置したのだが、痛みは日を増すごとに強くなってきた。
それでも、鍼やマッサージに行く時間がなかったので、やっぱりそのうち治るだろうとのんびりと考えていた。そして、痛くなってから4日後。知人と一緒にごはんを食べながら酒を飲んでいたとき、突然強烈な痛みに襲われたのである。
もうとにかく椅子に座っていることさえ出来ない。体を曲げても真っ直ぐにしても痛い。市販の鎮痛剤もまったく効かない。
何とか家に帰って、とりあえずは寝てみたが、その翌日とうとう痛みで起き上がることさえできなくなった。と言うより、あまりの痛みで寝ていられなくなったという感じである。
その日は折しも休日。おそらくこれは外科に行った方がいいだろうと思ったのだが、うちの近所の病院はどこも開いていない。仕方がないので、N病院の急患に駆け込んだ。
「本日の当直は内科医になりますが、それでいいでしょうか?」
内科医だろうが歯科医だろうが産婦人科医だろうが、とにかく医者だったらこの痛みの原因くらいは突き止められるだろう。たとえ原因はわからずとも、痛み止めの注射くらいはしてくれるかもしれない。そう思って、診察をしてくれるように頼んだのだが…。
急患で行っているのに、どうしてあんなに待たせるんだ? 救急車を呼ぶほどではないと判断し、人に運転してもらって自分の車で病院に行ったから「大したことはない」と思われるのだろうか。以前も何度か急性胃炎で急患に駆け込んだことがあるが、救急車で運ばれるとすぐに診てもらえたのに、タクシーで行ったらものすごーく待たされた。
「救急車はタダだからと、むやみやたらに呼ばないように」
なんてことを言っているが、自力で行けば待たされるるんなら、やっぱり救急車を呼んじゃうよなぁ。
さらに、痛くて動くのもつらい状況なのに、レントゲンを撮れだの尿を取って来いだの、いろいろと要求される。
で、その診てくれた内科医。明らかに新人。明らかに経験不足。触診をする手さえおぼつかない。もちろん、この激痛の明確な理由もわからない。
尿に少し血液が混じっているという理由のもと、
「これは結石かもしれませんね」
だから、月曜日に改めて病院に来て検査をしろと言う。じゃあそれまでこの痛みをどうすればいいのかと問うと、鎮痛剤を出すからとのこと。
しかし、私が痛いと訴えているのは背中の左側と脇腹で、ふつう胆石なら背中の右側、腎石なら腰のあたりが痛くなるんじゃないだろうか。
そんなもんだから、痛み止めの注射をし薬を飲んだところで、まったく痛みは消えない。当たり前だ。結石用の鎮痛剤だもの。
悲痛な思いで2日間を何とかやり過ごし、月曜日の午前中にまたN病院の内科に行ったのだが、やはりものすごく待たされた挙げ句、
「ああ、石かもしれませんね。泌尿器科に行ってください」
2日前のデータを見ただけでそう告げられて、今度は泌尿器科で順番待ち。
結局、泌尿器科で問診を受けたあと、CTを撮りレントゲンを撮り尿を取り、と急患で行ったときと同じことをやらされただけ。で、その日はそれでお終い。あとは何日か後に検査の結果を聞きに来いと言う。
とりあえずいちばん強力な鎮痛剤をもらったものの、ほかには何も変わらないので、背中の痛みのきっかけとなったマッサージサロンに電話をした。
「とにかく診ますから、すぐに来てください」
そして、そこで私の背中と脇腹の痛みは、結石が原因ではなく肋間神経痛だと判明したのである。
以前にも何度か肋間神経痛は経験している。まぁ持病みたいなもんである。だけど、こんなにひどい状態になったことはなかったので、肋間神経痛だとは私自身も気付かなかったのだ。
その日は鍼とお灸と吸い玉で悪血を取る治療をしてもらったのだが、翌日痛みが半減した。翌々日からは、鎮痛剤のお世話にならなくてもすむようになったのである。
疲労の蓄積がおそらく原因だろうと、鍼の先生は言っていた。腰痛を改善させるための治療によって、肋間に悪血が移動して神経を刺激することになったのだろうとも。
確かに、長年の不規則な生活に運動不足。おまけに睡眠障害。病気にならない方が不思議、というような生活をおくっていた私である。
治療が効いて、今はほとんど以前の状態に戻った。ほんとにやれやれである。
その後。せっかく検査をしたことだし、その結果を聞きにN病院を再度訪れた。案の定、CTにもレントゲンにも石の一欠片さえ写ってはいなかった。
背中の痛みはどうなりましたかと訊ねられ、
「鍼に行ったら肋間神経痛だと言われ、それを改善するための治療をしたら、ほとんど治っちゃいました」
そう答えると、
「ああ、じゃあCTを撮る前に、石が落ちちゃったのかもしれませんね」
はぁ…? 私は肋間神経痛の治療をして治ったと言っているのに、どうしてそんなに結石にこだわるのか。これが医者のプライドっつーもんなのか。
「でも、石は一旦落ちても、またできますからね。1ヶ月後に尿検査に来てください」
誰が行くかぁー!
N病院で検査したり治療にかかった金額、全部で約22000円。大した金額ではないし、自分の体には換えられないものだけど、何だか妙にムカついたぜ。
ともかく、あんな地獄の苦しみは二度とゴメンだと思うのである。
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