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ゴミの日の午前中は最悪である。
ゴミ収集車が来るまで、早朝からカラスがずーっと飛び回っているからである。時にはゴミを道路にぶちまけて、残飯やらビニールやらをそこらじゅうに撒き散らしている。
ちゃんとゴミを出さない人間がいちばん悪いに決まっているんだけどさ、それでもカラスのヤツ。憎たらしいったらありゃしない。
私は石原慎太郎都知事を特に支持しているわけではないけど、石原知事が掲げている「東京都からカラスを全滅させる」という公約には大賛成である。
カラスの卵や雛のみ見つけ次第撤去しているという状態のようだが、そんなまどろっこしいことはせずに、とにかく東京に生息するカラス全部を殺してしまってほしい。また、単発でやるのではなく、持続的にやってほしい。とにかくカラスがいなくなるまで。
もともと私は鳥類がきらいで、ハトやスズメでさえ近寄って来られるのがイヤだ。文鳥やカナリアを可愛いと思ったことなんて一度もない。
「うちのピーコちゃん、可愛いでしょ。人にもなついていて、肩に乗ったりするのよ」
頼むから私の肩に乗らせるな。それよりも、そのカゴから絶対に出すんじゃねぇ!と思ってしまう。
犬や猫がきらいな人はその毛を嫌がるけど、鳥がきらいな私にとっては、鳥の羽根が自分にふれることが嫌悪感の対象になる。さらには、鳥の足。あれはもう気持ちが悪いとしか言いようのないものである。
小さな鳥でさえそんな具合なのに、真っ黒で大きなカラスは正直言って恐怖さえ感じてしまう。
カラスが道の真ん中にいたり、木や電線の上に何羽も止まっているときなどそこを通り抜ける勇気がなく、つい迂回してしまう。もしくは、誰か人が来るのを待って、一緒に歩いてもらうこともある。
おまけに、東京のカラスは人慣れしているというか、とにかく図々しい。人が通っていてもへっちゃらである。目が合っても「ふんっ」という感じ。人様に道を譲ろうなどという謙虚さのかけらもない。
それより、最近はだんだん凶暴化してゆき、人間に対して攻撃を仕掛けたり人が持っている食べ物を狙ったりするみたいだ。また、人がその下を通るのを見計らって、わざと糞を落としている。
うちの近所に生息しているカラスも、ゴミの日は何羽もが連なって低空飛行している。普段はいったいどこにいるんだというくらい、たくさんのカラスが空を道路を行き交っている。
「環七の方に行くと、うまいゴミがあるぜ」
「こっちの地区はもう収集車が来ちゃったから、めぼしいものは残ってないよ」
そんなことを連絡しあっているのだろうか、とにかく「カァカァ」とやたらうるさい。
そして、カラスが大きらいな私は、ゴミの日はとにかく夕方近くになるまで外に出るのを避けている。
しかし、異常とも言えるくらいにカラスの数が増えた。私が上京した20年前にはこんなにもカラスがいなかったのに。それだけでも、もう東京は尋常な街ではないという気がしてしまう。
石原都知事は、自身が大のカラスぎらいということもあって、カラス全滅を目指しているようだ。もし次の選挙に出馬しても、このことを公約にする限り、私は必ず彼に投票したいと思っている。
しかし、そうやってカラス一掃作戦を掲げながらも全然カラスの数が減らない、逆に増え続けているってのは何なんだ。カラスを殺すということに対して、やっぱりグリーンピース系の人たちが異議を唱えているのだろうか。
生き物は殺しちゃいかんとか言って保護するばっかりで、ある種の動物が増え続けることによって生態系がめちゃくちゃになることに気付いていないんだよなぁ。たとえ気付いていても、政治的なことに生き物を利用しているだけって感じがする。
もし「カラスは賢いから可愛い」なんて思っていて、餌付けをしたり保護したりしている人がいれば…。
都内全部とは言わない、せめて自分の地域のカラスだけでもちゃんと世話をしてくれないか。ゴミの日に、街中を飛び回らないくらいにさ。
ところで。私は以前、銃刀法所持の免許を持っていた。散弾銃も家にあった。免許を失効してしまったので、その銃は銃砲店に預けたままになっているが、それまではクレー射撃をしに出掛けていた。
クレー射撃を続けていると、そのうち規則正しく飛ぶもの以外を撃ちたくなると、ある人が話していた記憶がある。私はそこまでの気持ちに到達するまでに射撃をやめてしまったが、散弾銃の免許を取得した後、猟銃の免許を取る人は多いみたいだ。そして、山へイノシシやキジを撃ちに行く。
しかし、クレーの皿ではなく生きているものに命中したときはさぞかし快感だろうなぁ、とは私も思ったことがある。また、小憎らしいカラスを見るたびに、あの散弾銃が手元にあれば絶対に撃ち落としてやるのにと、ついそんな思いが胸をよぎる。
そこで、どうだろう? 新宿御苑や駒沢公園を何日かハンターたちに開放してみては。カラス限定の猟である。
何の悪さもしない野生のキジを撃つよりは、はるかに東京都のためにもなるというもんだ。
もしそんなことができるなら、私も失効した免許を復活させるな。
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